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米アップル「iPhoneインド生産」に危機感抱く中国 生産移転は電子産業の足腰を弱めるおそれも

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米アップル製品の巨大工場がインドにできる。この動きに中国では危機感が広がる。

最新のiPhone 13は中国でも人気だ。中国国内のアップルストア(写真:AFP/アフロ)

米アップルが4月初め、インドでiPhone 13の生産を開始したことで、中国では製造業の海外移転の加速に対して警戒感が広がっている。中国国内では新型コロナによるロックダウンで同製品生産の一部が止まっており、この点も危機感を高める背景になっている。

現在、iPhone生産の大半は中国である。最大の生産委託先は、台湾のEMS(電子機器の受託製造サービス)であるフォックスコン(富士康科技集団)。中国全土で80万人以上を雇用し、中核拠点の河南省鄭州市では昨年秋、iPhone 13の生産のために20万人の従業員を募集して話題になった。

今回のインド生産も同社が現地で行う。南部タミルナド州の工場ではすでにテスト生産が始まっており、2023年春にも本格生産が始まる。将来の拡張に備えた工場用地もインド政府の許可を得て確保している。

次ページ生産拠点を移す3つ目の理由
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