ハイブリッド車が好調だ。日系各社にとっては追い風だが、その先にはEVへの移行が待ち受ける。
中国で日本の自動車メーカーが得意とするハイブリッド車(HV)の販売が急増している。今年上半期の販売台数は37万1000台で前年同期比50%の伸び。シェアトップのトヨタ自動車系列は6月だけで6万台近くを売り、過去最高を記録した。中国では電気自動車(EV)の販売は相変わらず好調な一方、原油価格の高騰でガソリン車離れが加速。乗り換え需要のうちEVの使い勝手の悪さを嫌う層がHVに向かっている。
HVを優遇対象に加えた背景
中国政府はEVとプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の3種類を「新エネルギー車」に指定し、補助金の支給や大都市でのナンバー取得優遇などの普及策を実施している。HVは「エンジンが主動力で電気モーターは補助的」との理由で、この中には含まれない。そのため販売台数は大きく伸びずに推移してきた。しかし2021年1月、中国政府はHVを「低燃費車」と位置づけ、新たに優遇策を導入。これをきっかけに、にわかに人気が高まってきた。
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