転職で「肩書」が下がっても気にするな 会社内だけで通用する称号に過ぎない

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と、ここまででおわかりのとおり、肩書は個人の実力を正当に反映するという意味においては役に立ちませんし、過度に周囲の目を気にする必要はないのだと思います。実際に私自身も前職から転職した際には肩書レベルだけでなく給与レベルでも数段階落ちましたが、まったくもって気にしませんでした。

肩書は自分の立ち位置を確認する材料

もし肩書を気にするのであれば、「転職直後の肩書」ではなく、「転職後、数年後の肩書」を気にするべきです。転職後の肩書は、所属する組織の中における働きぶりに応じて決まるわけですから、たとえば同年代や同期と比較して、組織における自分の立ち位置がどうなのかを判断するひとつの材料にはなりえるのではと思います。

ただし繰り返しですが、肩書とはあくまでもその組織特有の評価軸でしかありませんので、仮にトントン拍子に昇進をしたとしても、油断をするべきではありません。

そのうえで申し上げますが、ラーメンマン二郎さんは30代半ば、とのことですので、転職時の肩書なんかより、考えるべきことは「実際の職務として何をするか、どういった経験を積めるか」でしょう。長期的にも自分の役に立つであろう仕事かどうかを判断基準にするべきだと思います。

複数のオファーをもらっているようですので、実力のある方なのでしょう。気になっている会社での仕事はやりたいと思える仕事、とのことですので、本当にボトルネックが肩書だけなのであれば、迷わず飛び込むべきです。

「転職した」と友人に報告した際に、「どこに行ったの?」という反応はあっても、「部長になったの?」なんていう的外れな反応はないと思います。むしろプライベートや趣味の世界で、やれ肩書や学歴などを持ち出した瞬間に嫌われるものです。そういった場所では要はそんなことどうでもよくて、人間として付き合えるか否か、のほうが大事なわけですから。

キャリアとは長い道のりですので、肩書なんかよりも、最終的に自分の中でどこにたどり着けるかが、ずっと重要だと思います。長期的に今後の役に立つ仕事ができるか否か、という基準で転職先を選ぶようにしてください。

ラーメンマン二郎さんが周囲の雑音に流されることなく、ご自身の信じる道でキャリアを切り開かれることを応援しております。

※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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