「お見合い」番組に希望者が殺到するワケ

地方にあふれかえる"結婚難民"の切実

イベントで使う歓迎の横断幕や小道具、パフォーマンス集団までも自治体主導で準備する歓迎ぶり

開催地となる地方自治体にも、強力にバックアップしてもらっている。自腹で集まった女性参加者を「ようこそわが町へ!」と歓迎する冒頭のイベントには、自治体が働きかけて、毎回数千人規模のギャラリーが集う。そこでの歓迎の横断幕や小道具もすべて手づくり。その土地ならではの舞踊やパフォーマンス集団も、すべて自治体主導でこの日のために一堂に集める。

気になる男性の両親に会う「お宅訪問」イベント

2月18日(水)夜7時から放送される「新潟三条の花嫁~バレンタイン逆告白スペシャル」の舞台、新潟県三条市ではイベント本番、大雪が襲った。50センチメートル近く積もった雪を前に、圧雪機を入れ込むことができず、開催すら危ぶまれたその時、地元の商工会メンバーが、手作業で広いお見合い会場を丸1日かけて踏み固め、開催にこぎつけた。

番組では、参加女性が開催した町に嫁ぐ可能性を考慮し、町のメリットとデメリットを併せて提示することをモットーとしている。

今回の新潟三条も「石を投げれば社長に当たる」ことや、「中小企業が大変元気なものづくりの町」をアピールし町のプレミア感を出す一方で、「県きっての豪雪地域である」など、嫁いでもらう町の現状を知ってもらったうえで、参加女性を募っている。その結果、今回の開催も、20人近い男性参加者に対し700通に上る応募が来た。

参加者にとっては一生を左右するイベントになりうるため、企画内容もバラエティーの域を超えた真剣さで挑んでいる。その「真剣ぶり」がもっとも垣間見られるのが、「お宅訪問」イベントである。

1日目の最後。最も気になっている参加男性の実家を、女性たちが見学しに行くのだ。女性にとっては、狙う男性の両親に会い、どういう家庭で育ったのかを直接確認できるうえ、両親に自分自身の「嫁アピール」ができる千載一遇のチャンスでもある。そのため、このお宅訪問イベント中に、毎回さまざまなアピール合戦が繰り広げられる。

今回の「三条の花嫁スペシャル」では、緊張のあまり、男性の自宅でふるまわれたお酒を飲みすぎて失態をおかしてしまう女性も現れるなど、女性にとっては吉とも凶とも出る。

また、女性がひとりも実家を訪問してくれなかった男性参加者限定で、恥を忍んでほかの男性参加者の実家へ出向き、意中の女性を直接実家へ誘う「奪い返し」の新ルールを導入するなど、シビアながらチャンスの幅を広げる企画でカップル成立を後押ししている。

番組をきっかけとして実際に結婚に至るカップルが誕生することは、地方自治体としても喜ばしいこと。制作スタッフの立場から言うと、見えないところでは本当に手間がかかるが、地域活性化や少子化対策の一助になると信じて、今後も番組を通じて本気で婚活する人たちを応援していくつもりだ。

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