健康になる「体の整え方、鍛え方」情報のウラ事情 ベテラン編集者が教える「筋トレ∔αの真実」

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1冊の健康書を読むだけではなかなか気づけない「真実」があります。まっとうな専門家の意見はもちろん価値のあるものですが、ひとりの専門家の意見だけを盲信するのは危険です。1500冊以上の健康書づくりに関わってきた編集者チームのメンバーの1人として、最近とくに感じている重要なことは、1冊の健康書を安易に信じ込んではいけない、多くの意見に耳を傾けたほうがよい、ということです。

「××をほぐせば健康になれる本」の正しい読み方

ふくらはぎだったり、ひざ裏だったり、肩甲骨だったり……いろいろな部位に注目した本が出版されていますが、健康書100冊を精査してわかったことは、痛いところ、不快な部位が「ほぐすべき部位」とは限らず、意外な部位へのアプローチが、不調の改善や健康につながることがあるという驚きの事実です。

私たちは痛みや不調があると、ついその部分が悪いのだと思い込みがちです。でも、一部の専門家が注目する部位は私たちがふだん気にしないような部位で、加えて、その注目部位は専門家によってさまざま。そうなると、いったいどの部位をほぐせばよいのだろうかと悩んでしまうところですが、健康書100冊をさらに精査してわかったことは、それら専門家の最終目標の多くは、体のある部位をほぐすことで本来の「正しい姿勢」と「動き」を取り戻すことにあった、ということでした。

つまり、どの部位をほぐすかはあくまでも手段であり、「正しい姿勢」と「動き」を取り戻すことの実現が最重要ということ。となると、どの部位をほぐすのが正しいのだろうかと迷って何もしないくらいなら、まずは自分でいくつかの部位を専門家の言うとおりにほぐしてみて、気持ちのよいもの、自分の体調が改善されていくものを探していくのが、とりあえずの「最適解」といえそうです。

「体のほぐし方」について、ベストセラー健康書100冊を精査してわかったこと
① 痛いところ、不快な部位が「ほぐすべき部位」とは限らない。
② 意外な部位をほぐす目的は、実は「姿勢を正す」ことによる呼吸と血流の改善。幅広い健康効果をもたらす。
③ 日頃から、自分の体を観察する習慣を身につけることが大切。不調の始まりは、体のどこか一部のわずかな変化や異変がもとになっている場合がある。
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