中国からの「黒船EV」が日本で乗り越えるべき壁 300万円台でSUVを投入、販売拠点も100カ所展開

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7月21日に日本でのEV販売を発表した中国のEV大手・BYD(撮影:尾形文繁)
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「これからの時代は電気自動車(EV)を買うか買わないかではなく、いつ買うかだ」

7月21日に開催された発表会でこう語ったのは中国EV大手の日本法人・BYDジャパンの劉学亮社長だ。

同社は7月21日、日本の乗用車市場への参入と乗用車の販売・サービス新会社「BYD Auto Japan」の設立を発表した。同時に、2023年から順次販売開始する3車種のEVを披露した。

とくに、会見で3車種ものEVを展示したことに、同社の「本気度」がうかがえる。SUV(スポーツ用多目的車)の「ATTO 3(アットスリー)」、コンパクトカーの「DOLPHIN(ドルフィン)」、セダンの「SEAL(シール)」で、いずれも中国国内ですでに販売されている。

日本国内のEVバス市場で7割のシェアを占める

BYDジャパンは日本国内で2015年からEVバスを販売開始した。BYDは5月にEVバスの新型モデルの発表をしたばかりだった。バス以外にもフォークリフトも販売してきた。

EVバスは13都府県などで65台を納入しており、路線バス等で活用されている。日本国内のEVバス市場においては7割のシェアを占める。2021年度の大型バス販売台数が1482台だったことを踏まえると、EVバスの市場規模はまだまだ小さい。

今回販売を開始する乗用車のうち、「ATTO 3」は2023年1月に発売する。同車は2022年から中国のほかオーストラリアでも販売されているグローバルモデルで、自社測定によると、航続距離は485キロメートルになる。低コストとされるリン酸鉄のリチウムイオン電池を使った自社製の「ブレッドバッテリー」が搭載される。

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