ジム・ロジャーズ「今は何に投資をすべきなのか」 高インフレ下であなたを守ってくれる資産とは
先日、私は約3年ぶりに日本にシンガポールから家族3人で一時帰国をしましたが、PCR検査で1人当たり約1万~2万円も取られただけでなく、航空券と一緒に請求された燃油サーチャージには本当に驚きました。
例えば、日本から北米やオセアニアへの燃油サーチャージは、日本円で1人4万7000円(日本航空、2022年6月1日から7月31日発券分)も取られるのです。もはや、必要な旅行以外は考えてしまうレベルの値上げです。日本人が購買力を維持するためには、資産運用を真剣に考える必要がありそうです。
高インフレ時に注意すべきこととは?
ロジャーズ氏は言います。
「今の注目はコモディティだ。世界を見渡せば株や債券だけでなく、さまざまな国の不動産もバブルになっている。安いと言われていた日本の不動産も、バブルになりかけているように見える。韓国やニュージーランドのように、すでにバブルになっている国も存在している。しかし、コモディティだけはまだ割安だと感じる。例えば、銀は高値から約50%も下がっているので、これはバブルではない。砂糖も同様だ。上昇したといっても、ピーク時の価格を大きく下回っているので、バブルにはほど遠い。私は長期保有できるものに投資したいので、テクノロジー株よりはコモディティを注視している」
「まずは資産のポートフォリオを考えなければいけない。過去の歴史においては、インフレ時には金や銀、食料やエネルギーなどの商品、あるいは不動産を持つことが有効だった。ウクライナ侵攻が起こって以降、食料やエネルギーの高騰が続いているが、私はそれ以前から商品には注目し投資をしていた」
実際、2020年に取材をしていた頃から、ロジャーズ氏はウクライナ危機の予言こそありませんでしたが、金や銀、コモディティの話を繰り返し熱く語ってくれたことを覚えています。まだ皆が株式や暗号資産(仮想通貨)に熱狂していた頃から、上がり始める前のコモディティに注目をしていたのです。
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