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「発達障害」児童を急増させる社会風潮の正体 少子化でも特別支援学級が増える真の理由

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特別支援学級が増える要因となった発達障害児の急増。安易な診断や普通学級での受け入れ体制に課題がある。

(写真:ヨシヒロ / PIXTA)

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「特別支援学級が予想以上に増えた」

文部科学省や各教育委員会が教員不足の大きな要因として挙げるのが、障害のある子どもが通う特別支援学級(以下、支援学級)の増加だ。直近10年間で小中学校全体の児童・生徒数は減少しているにもかかわらず、支援学級の在籍者数は2011年度の約15万人から2021年度には約32万人に倍増している。

支援学級が増えすぎた

学級全体に占める支援学級の比率が全国的に高い沖縄県の教育委員会担当者も、教員不足の一因について「支援学級が増えすぎた」と話す。同県で顕著に増えているのが、自閉症など発達障害の児童が通う「自閉症・情緒障害」支援学級の在籍者数だ。

支援学級急増の要因について、「障害に対する理解が進み、保護者も支援学級に入れることに抵抗がなくなったからだ」と文科省や県教委は口をそろえる。

しかし、「周囲の抵抗がなくなった」だけでは説明がつかない事例もある。

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