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インフレ時に現金を多く持つのは得策ではない 経済評論家・山崎元氏が説く資産運用の3原則

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世界的なインフレで、現金の価値は減少。現金を株式などへ投資する”マネーシフト”が欠かせないが、資産運用をどうすればよいが。経済評論家の山崎元氏に資産運用の3つの極意を聞いた。

山崎 元(やまざき・はじめ)/経済評論家。1958年生まれ。東京大学経済学部卒業。楽天証券経済研究所客員研究員。マイベンチマーク代表。資産運用や経済一般などの分野で活躍。(撮影:今井康一)

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世界的なインフレが進行する中、どのように資産を運用すべきか。経済評論家の山崎元氏は、「最低限の現金を手元に置き、残りはインデックスファンドに投資を」と説く。その訳は。

──インフレが進む中、資産運用の注意点を教えてください。

まず押さえておきたいのは、現預金に対する考え方だ。物の値段が上がり、現金の価値が下がるインフレは、現金保有に対する課税のようなもの。したがって、インフレ時に現金を多く持つのは得策ではない。

ただし、インフレだから、デフレだからといって運用方法を変える必要はまったくない。運用業界にとってインフレリスクは老後不安と同じく有力なマーケティング手段の1つ。不安をあおられないよう気をつけよう。売ったり、買ったりすることが投資だとどうしても思いがちだが、長期的にリスクに応じた収益を積み上げる(リスクプレミアムを集める)ようにするのが投資の鉄則だ。

リターンが得られればいい

──では実際にどのように投資に臨めばよいのでしょうか。

下げ相場のときには資産に占める株式の割合を減らそう、上げ相場のときには増やそうとしても、必ずうまくいくわけではないというのが年金運用など長期運用の世界の常識。株価の上昇・下落、インフレ・デフレなど諸々の動きを気にせずにポートフォリオを組み、長期運用した結果、リスクを取った分、リターンが得られればいい。

例えば低成長の時代でも、低成長であることが株価に反映されており、リスクに見合ったリターンがあるはず。逆に高成長の時代は高成長であることが株価に反映され、期待リターンはそんなに高くない。

どちらの局面に投資すべきかわからないのだから、どちらの局面にも対応できるよう両方に分散投資しておくのが正解といえる。

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