若者の「突然退職」を察知、作り笑いに潜む黄信号 傍から見ると「突然」でも顔にサインが出ている
次に挙げるのは実話を基にしたケーススタディーです。
どんな仕事もそつなくこなす入社2年目のRさん。「このデータを週明けまでにまとめてくれるかな」「次の企画のための資料収集を2、3日中にお願い」「あの物品購入の稟議書いまどこにあるんだっけ。ちょっと調べてくれない?」「例のプレゼンなのだけど、ちょっと出張入ってしまって。代わりにやってもらえないかな」
Rさんは、上司の言葉にいつも素直に「はい」「やっておきます」と答えます。
R:例の資料、まとめておきました。
上司:お!ありがとう!そのデスクに置いておいて。
仕事の完成度も申し分なし。頼れる部下です。しかし、半年後、Rさんは自身が調整役となっていたプロジェクトを途中で投げ出し、「突然」の退職願い。他の会社に転職して行きました。
素直で頼れる部下が、「突然」辞めてしまった……。一言も相談せずに……。
以下の表情から本音が読み取れますか?
さて、ここでクイズです。上司が、Rさんに仕事を振るときや、頼んだ仕事を受けとるとき、時折、①②③の表情をしていたとします。これらはどんな表情でしょうか? また、各表情にどうアプローチしていれば、退職を防げた可能性があったでしょうか?
では、一つひとつの表情について見ていきましょう。どの表情も口角が引き上げられ、一見、笑顔です。しかし、よく観るとネガティブな表情が隠れています。
①鼻のまわりにしわが寄せられています。目が細められているのもポイントです。これは、嫌悪表情です。
②唇が上下からプレスされています。これは、怒り表情です。
③口角が左右非対称。左の口角が引き上げられています。これは、軽蔑表情です。
結論から書きますと、②の怒り>①の嫌悪>③の軽蔑の順で要注意の表情となります。
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