ウクライナ港湾封鎖は世界食料安保への宣戦布告 栄養不足人口1%増ごとに移住は2%増加する

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ロシアによるウクライナ港湾封鎖は、世界的な食糧危機と大量移住の引き金となりかねず、世界の食料安全保障への「宣戦布告だ」と、国連の世界食糧計画(WFP)のデービッド・ビーズリー事務局長が警告した。

ビーズリー氏は世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で発言。世界はロシアのウクライナ侵攻前から食糧難に直面していたが、「欧州のパンかご」として知られ、通常であれば4億人に穀物を提供しているウクライナの港湾封鎖が状況をさらに悪化させており、大量移住を招きかねないと指摘した。

オデーサ(オデッサ)をはじめとするウクライナの港をロシアが封鎖していることに触れ、ビーズリー氏は「港湾を再開させない行為は世界の食料安保に対する宣戦布告だ」と発言。これら港湾の再開で全ての問題が解決されるわけではないが、世界食糧市場の一層の安定にはつながると指摘した。

ルーマニアのコンスタンツァ港に停泊するばら積み貨物船(5月7日)。ロシアがオデーサ周辺の港湾を封鎖していることで、運輸業者はコンスタンツァ港などへの輸送経路の変更を余儀なくされているPhotographer: Andrei Pungovschi/Bloomberg

栄養不足人口が1%増えるごとに移住は2%増加するとビーズリー氏は説明。43カ国の4900万人が大規模な食糧不足に直面していると述べた

原題:Russian Port Sieges ‘Declaration of War,’ UN Says: Davos Update(抜粋)

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著者:Bloomberg News

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