会話がしらける?「話し好き」が陥る残念な悪習慣 寡黙は地味じゃない、聞き上手こそ話し上手
今回は、話しやすい人になるための具体的な方法、
前回、私が25年前から新宿のゲイバーを手伝っているとお話ししましたが(記事はこちら)、その際、私がまず大事にしているのが、特に初対面のお客さんに対し、「私はあなたの敵ではない」という雰囲気を、全身で表現することです。
ゲイバーのママのなかには、毒舌を売りにしている人がいますし、世の中には「バーでもカフェでも、愛想のいいマスターより、ぶっきらぼうなマスターのほうが信頼できる」というお客さんもいます。
しかし、もともと八方美人気質な私がそのキャラで売るのはハードルが高すぎますし、ただでさえストレスを抱え、傷つくことに臆病になっている人が増えているように思われる昨今、やはり安心して楽しくすごせることをお店に求めるお客さんのほうが多い気もします。
そのため私は、できるだけお客さんに「話しやすい」「ホッとする」と思っていただけるような接客を心がけています。
聞き上手になるために、まず大事なのが「しゃべりすぎないこと」です。
大事なのは「しゃべりすぎないこと」
みなさんは「沈黙は金、雄弁は銀」という言葉をご存じでしょうか? これは、「沈黙には、優れた弁舌以上に価値がある」という意味のことわざです。
もちろん、発言を求められたとき、きちんと意見や考えや要望を表明しないと、相手に自分の権利を侵害されてしまうようなときなどは、沈黙より雄弁のほうが価値があるでしょう。しかし、他者との会話においては、やはり沈黙に価値があると、私は思います。