売れ筋アイス「トップ300商品」ランキング最新版 森永製菓「チョコモナカジャンボ」不動の1位

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なお、たとえば6個入りのものと、1個のものでは、単価が違う。だから、6個のほうが有利のように感じるかもしれない。しかし、それでも、売上金額が多いのは事実なので、そのまま比較することにした。6個入りといっても、6で割ってはいない。それに、単価が高くても売れる/売れないは、その銘柄の訴求性によるはずだ。

トップ3は次の通りだった。

① 森永製菓 チョコモナカジャンボ 150ml
② 江崎グリコ ジャイアントコーン 140ml
③ ハーゲンダッツ クラシック洋菓子  ナポレオンパイ〜苺とカスタードのパイ

なるほど、私の家庭でもよく消費するものがランキング入りしている。もはや国民食といっていいほどだ。

なお、2017年、2019年のランキングでも「チョコモナカジャンボ」は1位だった。安定の強さといっていい。

アイスの相次ぐ値上げ

ところで現在、円安や原油高・農作物高騰、コロナ禍による国際物流の停滞などが重なっている。ウクライナをめぐる緊迫した情勢もある。そこでアイス各社ともに価格の値上げを表明している。原材料や梱包材、ならびに物流コストが高騰しているためだ。

有名なところでは森永乳業が「ピノ」をはじめとする17品目の希望小売価格を6月から上げる。幅は10~30円ほどだ。また、ロッテも「雪見だいふく」「爽」「モナ王」などの希望小売価格を7月から10円ほど引き上げる。その他、明治や森永製菓など有名メーカーも主力商品のアップを表明している。

これはあくまで希望小売価格なので小売価格が同額の影響を受けるかはわからない。ただ少なくとも上昇基調にはあるだろう。そこで小売価格の上昇が販売量に影響を及ぼすのか注視したい。

ただ、以前と違って、現在では値上げに対して消費者の理解があるように私は感じる。もちろん値上げを好む消費者はいない。しかしこれまでのメーカーの努力を認め、値上げの商品を忌避するのではなく、むしろやむなしと思う姿勢が見られる。そこで、さほどアイスの販売数量に大きなダメージがないのではないか。これが私の予想だ。

難しいことは抜きにしても、これから暑い日が続いていく。そんなとき、私はアイスで体を冷やすとともに、一息の癒やしを得たいと思うのだ。

坂口 孝則 未来調達研究所

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さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。代表的な著作に「調達・購買の教科書」「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)、「営業と詐欺のあいだ」(幻冬舎)等がある。最新著は「買い負ける日本」(幻冬舎)。

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