紙の新聞を制作する会社とデジタル新聞を制作する会社に、組織を2分割してはどうか――。新聞社やネットメディアで働いた亀松氏の提言とは。
紙とデジタルで会社を分割せよ
――ネット媒体の編集長として朝日新聞社で働く中で、「今の新聞社では本当のデジタルファーストの実現は難しい」と実感されたそうですね。
理由は明白で、最終的な意思決定をする経営陣の、デジタルへの理解が足りていないからだ。では、新聞が生き残るにはどうすればいいか。いくつか組織改革の提案をしてみたい。
1つは、紙の新聞を制作する会社とデジタル新聞を制作する会社に、組織を2分割すること。前者は50代以上が社員となり、社長も(現行路線の人を)据え置く。一方、デジタル新聞社のほうは基本、現在の40代以下の社員で構成する。社長も40代、あるいは30代、20代でもいい。
あえて「世代」で分けたのは、成人するまでにデジタルに親しんだ世代と、社会人になって必要に駆られてネットを始めた世代では、現実に対応する力や新しい領域にチャレンジする力がまったく違うからだ。
――「紙の新聞の論理」で生きてきた世代と、その中で偉くなった経営層の下では、真のデジタルファーストは実現できないと。
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