人材流出が止まらない新聞業界。ただ、新聞記者には「ほかのメディアやフリーで仕事をする以上の優位性がある」との見方も。毎日新聞出身のノンフィクションライター・石戸諭氏に聞いた。
SNSで「隣の芝生が青く見える」
――新聞社を辞める若手が続出しています。20代、30代の新聞記者に何が起きているのでしょう。
若い新聞記者と話していると、一昔前に比べて心の持ちようが随分変わっていることに気づく。「新聞記者」という職業に誇りを持っていない。気持ちはわからなくもない。入社早々、地方のサツ回り(警察担当)で上司やキャップからドヤされ、こき使われる割には報われることが少ない。
これ自体は昔から変わらない新米記者のルーティンだが、変わったのは、例えば高校や大学時代の同級生などが、コンサルだ、スタートアップだと時代の最先端を走っている様子がSNSで見えてしまうこと。自分もそうだったが、自分の地味な仕事が惨めに思えて仕方がなかった。
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