歩くだけで稼げる「NFTゲーム」じわり人気の背景 100万人超えるサービス続出、ゲーム大手も関心

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ゲーム機とソフトを買って遊ぶ時代を経て、オンラインゲームが台頭。そして今、ゲーム内のアイテムを売買して稼ぐ時代が訪れている。

ウォーキングやジョギングの歩数に応じて、独自の暗号資産トークンがもらえるゲーム「STEPN(ステップン)」。日本でもにわかに人気が広がっている(記者撮影)

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ゲームでお金を稼ぐ人々がにわかに増えている。

2022年3月ごろから日本国内で注目を集めているのが、スマートフォンアプリを開いて“歩くだけで稼げる”というブロックチェーンゲーム「STEPN(ステップン)」だ。

運営企業は2021年夏にオーストラリアで創業したばかり。登録者数は全世界で100万人を超え、そのうち日本のユーザーがかなりの割合を占めているとみられる。1日あたりのアクティブユーザー数も20万を超えたという。

ステップンはブロックチェーン上で開発されたスマホゲームで、まずNFT(非代替性トークン)として発行されているスニーカーのアイテムを購入する。取引には暗号資産の「SOL(ソラナ)」が必要で、交換所などでこれを購入しアプリ内のウォレットに送金しなければならない。ユーザーの増加に合わせてスニーカーの価格も上がり、現在では初期費用として、最低でも10万円以上がかかる。

ゲームアイテムがNFT化で取引可能に

NFTは、ブロックチェーン上で画像や動画などのデジタルデータが唯一無二のものと示す証明書の役割を果たす。デジタルの限定品を作成することができ、価値をつけることを可能にした。ステップンで販売されているスニーカーは、トークンの貯まりやすさなどの性能やデザインがすべて異なり、1つひとつが唯一無二のものになっている。

スニーカーを購入すると、ウォーキングやジョギングの歩数に応じて独自の暗号資産トークンがもらえるという仕組みだ。スニーカーの種類によってトークンが貯まる歩行速度が異なる。貯まったトークンでスニーカーのレベルを上げることもできる。

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