線路の幅38cm、「超ミニ鉄道」がつなぐ日英の縁 伊豆「虹の郷」と本家英国の「ロムニー鉄道」

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一方、英国では現在も列車が走っている15インチゲージの保存鉄道が複数ある。最も有名なのは、イングランド南部のフォークストンに近いドーバー海峡沿いを走るロムニー・ハイス・アンド・ディムチャーチ鉄道(Romney Hythe and Dymchurch Railway、RHDR)だ。全長23kmにも及ぶこの路線は1927年に完成し、アトラクションではなく「世界最小の公共鉄道」として知られるようになった。現在も春から秋にかけては観光列車が日に数往復走る人気のスポットとなっている。

一方、イングランド北部のカンブリア州には、レイブングラス・アンド・エスクデール鉄道(Ravenglass and Eskdale Railway)がある。虹の郷の鉄道敷設に当たってはこの2つの鉄道から協力を得ているという。

クラウドファンディングで復活

虹の郷のロムニー鉄道で再びSLを走らせるには、枕木全3200本のうち、最低でも約1090本を交換する必要があった。しかし、同市には残念ながら十分な財源がなかった。

駅を出発する「ロムニー鉄道」運行復活初日の列車(筆者撮影)

そこでガバメントクラウドファンディングのスキームを使ってコスト分の費用を集めた。通常のクラウドファンディングの場合、予定金額に達さない場合は寄付者に返金する形を取るが、このスキームでは「目標額に達さなくても、集まったお金の分は全て改修費用に充当できる」(伊豆市の担当者)という。

幸いなことに、2022年1月21日には目標金額の1000万円に到達。締切に設定した2月3日までに446人の寄付者から1064万5230円が集まった。復活なった「ロムニー鉄道」の再開記念式典は3月5日、伊豆地方の早咲き桜として広く知られる“河津桜”が美しく咲く中で開かれた。伊豆市の菊地豊市長は、「寄付された方から『小さい頃から何度も乗っている』との声をもらった」と、ロムニー鉄道の魅力を再確認したと述べた。

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