横浜市営地下鉄「大幅イメチェン」新車が担う課題 開業50年の節目に登場、久しぶりの「新形式」
横浜市というと、多くの人がイメージするのは横浜駅周辺やみなとみらい地区など「海沿いの街」だろう。だが、市域の多くは内陸部に広がる郊外住宅地が占めている。これらの地域の足として、市内の北から南までをコの字状に結んで走るのが横浜市営地下鉄「ブルーライン」だ。
同線は東急田園都市線との接続駅であるあざみ野(青葉区)から市中心部を経て、市域を越えた藤沢市の湘南台に至る40.4kmの路線。横浜市初の地下鉄として最初の区間が開業したのは1972年12月で、今年でちょうど半世紀となる。
デザインは「横」から「縦」へ
その節目の年に、従来と大きく印象を変えた新型車が現れた。5月運行開始の「4000形」だ。新車の投入自体は5年ぶりだが、ブルーラインの現行車両は1992年デビューの「3000A形」以降、5タイプある車種すべてが3000番台のナンバーだった。今回の新車は30年ぶりに千の位が1つ増え、新型であることをアピールする。
日本最大の人口を誇る政令指定都市を貫く路線だけに、沿線住民の足として利用される機会の多いブルーライン。一方、近年は脱線などのトラブルが目立つ。イメージを一新した新車とともに信頼回復をはたせるかが課題だ。
4000形は、とくに電車に興味のない利用者でも「従来の車両と違う」と一目でわかりそうなデザインが目を引く。
従来の3000形は車体構造や制御システムなどの違いで3000A、3000N、3000R、3000S、3000Vと5種類が存在するが、いずれも先頭部を横から見ると「く」の字状に尖ったスタイル。側面の窓下にブルー濃淡のラインを入れたデザインも踏襲してきた。
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