GAFAMの寡占体制にあらがうべく「ウェブ3.0」という新しい思想が芽吹いている。テックジャイアントは次の一手をどう打とうとしているのか。
止まらぬ膨張と新たな時代の幕開け──。テクノロジーの世界で起きている最先端の動きを問われれば、このように表現することができるだろう。
大路線を突き進んでいるのがGAFAM(ガーファム)(グーグル、アップル、フェイスブック〈現メタ〉、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)だ。
圧倒的なプラットフォームの力を源泉に、広告やハードウェア販売の収入を拡大。5社合計の時価総額は9.5兆ドル(1100兆円、1ドル=120円換算)に到達し、米国の代表的な株価指数S&P500の23%を占める。これは、2022年3月末時点における東京証券取引所全体の時価総額の約1.5倍に当たる。
話題をさらった巨額買収
事業領域の拡大に向けたM&Aも、年々規模が膨らんでいる(下図)。直近で大きな話題をさらったのが、22年1月に発表されたマイクロソフトによる米大手ゲーム会社、アクティビジョン・ブリザードの買収だ。買収総額は687億ドル(8.2兆円)に上り、過去の一覧を見ても突出している。マイクロソフトはこの買収でゲームのプラットフォーム拡充に加え、メタバース(仮想空間)への進出に足がかりを得ようとしている。
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