NTTが分割回避に躍起、光ファイバー接続料を3割値下げ


 最終的に同社の案は受け入れられなかったが、総務省は昨年11月末に取りまとめた報告書に、「(NTTの)『光の道』構想に関する取り組み状況等を継続的に検証し、適時適切に見直す」と明記。普及が進まなければ、再度、NTTのあり方を俎上に載せることを示唆した。今回の値下げは、こうした“分割”圧力の回避に動いたと言える。

KDDIは歓迎

接続料の改定が認められれば、消費者が支払う光回線利用料の引き下げにつながる可能性は大きい。NTTはすでに、現在より安いプランの導入を検討しているもようだ。

同社の光回線の加入件数は、1400万超。シェアこそ75%を握るが、かつて目標に掲げた3000万契約には程遠い。現在の目標である2000万の達成もメドが立っていない。日興コーディアル証券の通信担当アナリスト、森行眞司氏は「(今回の値下げは)踏み込んだ料金設定。併せてユーザー向けに割安な新料金を導入すれば、需要が喚起される」と話す。

また、NTT東日本の中川裕・経営企画部長は「原価である接続料が下がることで、(各社が)ADSL並みの料金で光ファイバーを提供する環境が整う」と発言。KDDIの田中孝司社長は「接続料の値下げ幅が大きいに越したことはない」と、おおむね歓迎の意向を示している。

ただし、ソフトバンクだけは強硬に反対姿勢を貫く。「公正な競争環境が整っているとはいえず、このままでは競争の進展が望めない。(中略)非常に問題であると考える」との書面を公表した。

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