本当に便利になる?2022年度に開業する鉄道路線 西九州新幹線、相鉄・東急直通線、宇都宮LRT

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相鉄・東急新横浜線(2023年3月開業予定)

東急東横線の日吉駅から新横浜駅を経由して、相鉄線の羽沢横浜国大駅へと結ぶ「新横浜線」の開業も挙げられる。

新横浜線で使用される相鉄20000系(編集部撮影)

新横浜線は相鉄線が東京・埼玉方面へと乗り入れるためのバイパス線で、日吉駅から新横浜駅までを東急電鉄が運行し、新横浜駅から羽沢横浜国大駅を相模鉄道が運行する。相鉄にとって都心乗り入れは悲願といえるもので、すでに2019年に羽沢横浜国大駅からJR東日本の埼京線に直通し、新宿・大宮方面への直通は果たしている。

来年の新横浜線の開業は都心へのアクセスをより強固にするため、さらに東急が直通する地下鉄路線を通じて、永田町、日比谷などの官庁エリアや、オフィス街まで乗り入れるようになる。新横浜線の開業に伴い、実に9路線が交わる便利な直通運転が始まるわけだが、複雑なゆえに、すでに懸念が表面化しているようだ。

相鉄線方面から東京方面に向かう電車は、直通先に因って、いくつもの終着駅が存在し、乗り間違えると思いもよらない場所に連れて行かれてしまう。おちおち電車の中で寝てしまうことなんてできない。

開業までにはまだ時間がある。各鉄道会社はどのような方法で、利用者に対して案内していくのか、注目してみたい。

宇都宮ライトレール(2023年3月開業予定)

宇都宮市では1990年以降、将来に向けての交通ネットワークの検討が行われており、2009年に策定された「宇都宮都市交通戦略」において、LRTの導入を決定したものである。2018年より優先整備区間の工事を開始し、2023年の春に開業を予定している。

工事が進む宇都宮ライトレールの路線

軌道輸送において既存路線の改良ではなく、すべてが新規開業となることは珍しく、全国的にも注目を浴びている。開業するのは宇都宮駅東口―芳賀・高根沢工業団地間の14.6kmの区間で、宇都宮駅東口―平石間の鬼怒川通りなどは併用軌道になるほか、LRTのみが通行する新設軌道や、鬼怒川を渡る橋梁が新設されている。

昨年から納入されているHU300形は、3連節車体の低床電車で、日本における低床電車の老舗である新潟トランシスで製造されたものだ。乗車定員155人程度、将来的にJRなどへの直通を考慮したもので、軌間1067mm、設計最高時速70km以上と、電車としても高性能な規格を、17編成導入する予定である。

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