東証の市場再編に届かない上場企業の「本音」 「こんな基準では意味がないと思っている」

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かれこれ5年かけて実現した市場区分の見直し。海外投資家には響かず、日本の個人からも見捨てられ始めた東証の行方。

東証は「3匹のこぶた物語」で今回の市場再編をコミカルに描いているが…(記者撮影)

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4月4日から始動した東京証券取引所の新市場区分(プライム、スタンダード、グロース)。東証は市場再編について解説する特設ウェブサイトで「東証新市場区分がよくわかる! 3匹のこぶた物語」というマンガを公開している(上写真)。

その内容は、新たな市場区分の名称にちなんでプライムこぶた、スタンダードこぶた、グロースこぶたが登場し、「不景気オオカミ」と対峙するというもの。童話「3匹の子豚」では1匹目と2匹目の子豚の家がオオカミに襲われ吹き飛ばされるが、東証版では3匹とも無事という展開だ。

上場企業を「こぶた」に例えて、軽くいじるかのようなセンスもさることながら、内容にも苦しさが見え隠れする。スタンダードこぶたは、不景気オオカミに襲われても大丈夫な理由を「余裕余裕!日本の安定・安心はそれを支える技術あってこそ」「そしてつねに進化するからね」と説明するが、いま一つ要領を得ない。

漢字にルビが振ってあるわけでもなく、子ども向けコンテンツではなさそうだ。いったい誰に向けた、何のための情報発信なのだろうか。

大山鳴動してネズミ一匹

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