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東証新市場、551社の"生き残り計画"を徹底分析 上場維持基準の達成について「期限」はない

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上場維持基準を満たさない企業の「適合計画」はどこまで実現可能なのか。計画書を提出した551社を徹底分析した。

4月4日からの新市場始動に当たって東京証券取引所で行われたセレモニー。写真中央は日本取引所グループの清田瞭CEO(撮影:今井康一)

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「5年先の計画に、いったいどれだけの実現可能性があるのか」。ある上場企業が公表した計画をめぐって、アクティビストファンドの代表者は憤りを隠さない。

その計画とは、新市場区分(プライム、スタンダード、グロース)における上場維持基準の適合に向けた計画書のこと。現状では上場維持基準を満たさない場合であっても、計画書を提出しさえすれば「経過措置」によって新区分へそのまま移行することができる。

長期計画を出す企業が続出

しかしながら、この計画にいつまでに上場基準を達成するのかという期限は必要ない。そのため、新区分移行の抜け穴になっており、長期に及ぶ計画を掲げる企業が続出してしまっているのが実情だ。

下の表1は、達成予定年月を今から5年以上先に設定している企業で、適合計画書を提出した551社のうち26社に上った。最も長期といえるのが、「計画期間は現時点で策定が困難」とした帝国ホテルだ。具体的な時期を記さなかった唯一の企業である。

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