かつては情緒的だった企業の合併・買収は、ビジネスへと変化した。
「M&A」が日本の新聞紙面に登場するのは1980年代前半のこと。それまで企業の合併・買収といえば「乗っ取り屋」の世界だった。
戦前では「強盗慶太」の異名を持つ東急グループ創業者・五島慶太氏の三越買収計画、戦後は横井英樹氏の白木屋買収画策などが特筆される。
白木屋騒動では最終的に五島氏が横井氏から株を買い取り、白木屋は東急百貨店日本橋店となった。横井氏が買収資金の返済をめぐって暴力団の襲撃を受けるなど、きな臭い展開もあった。
戦後最大の乗っ取り事件といわれた三光汽船によるジャパンライン株買い占めでは、フィクサーの児玉誉士夫氏が仲裁に入り、最後はジャパンラインが三光汽船から高値で株を引き取ることになる。
「バブルの紳士」が跋扈
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