窮地の京都で3出店、星野リゾートが猛攻の裏側 インバウンド獲得のカギは日本人の攻略!?

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今や宿泊施設の稼働率が全国最低レベルの京都。その地で、あえて攻める星野リゾートの思惑は何か。

地域の魅力を発掘する、ご近所専隊「OMOレンジャー」。星野リゾートらしい遊び心満載のネーミングだが、OMOブランドのホテルでは重要な役目を担っている(記者撮影)

特集「インバウンドは死んだのか」の他の記事を読む

世界屈指の観光都市・京都が今、試練の地と化している。

ホテル各社は2010年代後半、インバウンド獲得を見越して続々と出店を進めたが、コロナ禍でインバウンドは消滅。国内客だけではどうにもならず、京都の宿泊施設の稼働率は足元で全国最低レベルで推移する。完全なる供給過剰状態だ。

そんな京都に攻勢をかけたのが星野リゾート。2021年に都市観光ホテル「OMO3(おもすりー)京都東寺 by 星野リゾート」など、OMOブランドを京都市内に3店舗出店した。いずれもコロナ禍で既存施設の運営が頓挫し、オーナー側が星野リゾートに運営を託した案件だ。

OMOの後に続く数字は、サービスの幅を示したもの。シンプルな宿泊特化型の3、カフェなどを擁する5、レストランも備えたフルサービスの7と、その充実度合いに応じて数字が異なる。

京都はいずれも、ハード自体はビジネスホテルそのもので、宿泊料金は5000円~1万円程度。スタッフは繁閑差によって3店舗を行き来し、接客や客室清掃など複数の業務を行い外注費を抑える。バックオフィス業務も集約し、低コストで運営する。

スタッフのご近所ツアーで差別化

こうした工夫に加えて、ひたすら独自サービスを投入するのがOMOの最大の特徴だ。3店舗も出店した背景には、他社とまったく違うホテルに育て上げる自信がある。

関連記事
トピックボードAD