インバウンドは「桜アピール」頼みを卒業せよ コロナ収束後のカギはオフシーズン活用にあり

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

インバウンド専門旅行会社の韓国人社長が語る、観光需要の先行き、そして外国人目線に立ったツアー提案の極意とは。

2021年の訪日観光客数は、統計公表を始めて以降で過去最少となった。コロナ後、日本は再び"観光立国"を目指せるのだろうか(撮影:今井康一)

特集「インバウンドは死んだのか」の他の記事を読む

24万人――。1月19日に発表された2021年の訪日観光客数は、コロナ前の2019年比で99%減と、1964年に統計公表を始めて以来、過去最少となった。
外国人観光客は何を求めて日本を旅行していたのか。コロナ後、日本がインバウンドを取り込むための課題は何か。
韓国を中心に中国、東南アジア、欧米のインバウンドを専門に手がけてきた旅行会社、HANATOUR JAPANの李炳燦(イ・ピョンチャン)社長に話を聞いた。

1日4食楽しんで帰っていた

――インバウンドはどのように回復していくとみていますか。

いつ海外観光客の受け入れが再開されるかわからないが、最初の段階ではビザが必要になると考えている。

行動制限の難しい個人旅行からではなく、旅行会社を経由して、添乗員が同行する団体旅行が先にできるようになっていくのではないか。その段階が半年くらい続くかもしれない。

冷え込みが指摘される日韓関係の影響についてはまったく心配していない。日本車も売れており、ノージャパン(日本製品の不買運動)も落ち着いたようだ。今後も双方の政権によって影響が出るときがあるかもしれないが、民間の交流は根強い。

公務員の団体や修学旅行などで日本旅行を取りやめる動きがあったとしても、全体の10%や20%程度だろう。日本の情報はリアルタイムでSNSやメディアを通じて紹介されていて、日本を好きな人も多い。

――コロナ前、韓国の観光客は何を目的に日本を旅行していたのでしょうか。

次ページ自分も1年の半分は出張していた
関連記事
トピックボードAD