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今こそ「失われた時代」の再構築を 感染の恐怖と心の通じた対面接触をどう解決するか

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コロナ後の政策を考えるにはまず、20年前に戻って日本の課題を見直すべきだ。

「Go To トラベル」事業の運用について記者会見する赤羽一嘉国土交通相(毎日新聞社/アフロ)

世界的に新型コロナウイルス感染症の第2波が訪れつつある。外出自粛やロックダウン(都市封鎖)を解除すると、あっという間に感染者数が増え始めた。この病気は一筋縄で解決せず、終息まで長い時間と忍耐が必要だと受け止めざるをえない。

アフターコロナでV字回復を果たすというのが経済政策の基調である。7月1日に発表された内閣府主宰の懇談会、「選択する未来2.0」の「中間報告」では、今起こりつつある変化を後戻りさせず、10年分の変革を一気に進める旨を高らかに宣言している。

だが、あまりにもおめでたい願望であろう。確かにデジタル化、IT化が進むであろうし、日本のみならず世界的に加速している。とはいえ、「社会的距離」を取る、移動の際には密を避ける、感染が増えれば外出自粛措置を取ることは、ワクチンが普及するまではこのまま続けざるをえないだろう。

冷戦終結後、とくに2000年以降に人の移動量が世界的に増大した。19年の世界の航空旅客数が約45億人。00年はその3分の1の15億人ほどである。世界的パンデミックを防ぐには、20年くらい前の旅客数水準に戻る必要があるのかもしれない。そして、空港へのアクセス、搭乗手続き、荷物の預け入れ・受け取りといったさまざまな場で密にならないように新しく空間配置を考える必要がある。

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