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「世襲」を軸に考える「ポスト安倍」 次の自民党総裁候補は派閥の領袖に限らない

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世襲か否かが重要な判断基準の1つになる。

小泉環境相(右)も河野防衛相も「世襲組」の代表格といえる存在だ(つのだよしお/ アフロ)

「ポスト安倍」談義が盛り上がり始めている。安倍晋三首相の自民党総裁としての任期が残り1年余りとなり、求心力低下も加わって、「次は誰が」に関心が集まるのだろう。

ポスト安倍とは、安倍首相の跡を継ぐ可能性を持つ「自民党総裁(自民党政権下での首相)」候補のことだ。しかし、自民党で派閥政治が絶頂を迎えていた1960年代から80年代にかけてと現在とを比べると、総裁候補のタイプが大きく変わっている。

派閥全盛期においては、その大小にかかわらず、派閥という議員集団を率いる「領袖(りょうしゅう)」、つまりトップか幹部などの実力者が総裁候補の該当者だった。それは、自民党の派閥が「総裁を目指す領袖が総裁選を勝ち抜くための基礎的な集団」であると自他共に認識していたことを考えれば当然のことであった。

しかし現在、「ポスト安倍」に挙げられる人物は派閥の領袖や幹部だけに限らない。今、有力とされている、安倍首相が後継者として推す自民党の岸田文雄政務調査会長と、政権と距離を置き、「次の首相」を選ぶ世論調査でトップを走る石破茂元幹事長は確かに自らの派閥を率いる領袖だ。高い実務能力で実力者入りした茂木敏充外相も竹下派の会長代行である。

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