生命保険の罠 総チェック その保険契約、本当に必要ですか?

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民間の生命保険商品にはさまざまな罠(わな)がある。コロナ禍の不安に踊らされないリテラシーを身に付けよう。

本誌:山田雄一郎、山田雄大、梅垣勇人、緒方欽一、奥田 貫、許斐健太

週刊東洋経済 2020年7/25号
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よくも悪くも、人々の不安が増大しているときは生命保険会社にとって商機だ。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の解除後、かつてのような対面の“3密営業”は大っぴらに展開しにくくなっている。それでも空前の攻勢のタイミングが生保業界に訪れていることに変わりはない。

ひるがえって、消費者にとってはひたすら守りを固める守勢のタイミングといえる。「コロナが不安だから」と揺れる感情に任せ、保険の営業職員に言われるままに「がんも不安」「介護も不安」と生保に次々と加入していけば、月々の保険料負担が急増。虎の子の貯蓄が増えない、下手をすれば減ってしまう悪循環に陥りかねない。

「それならば」と貯蓄型保険に入るのも慎重に判断したほうがよい。元本が保証されているかのような生保商品の中には「満期まで保有すれば」とか「外貨ベースでは」などのただし書きがつく。これらは一般消費者にとっては罠(わな)に等しいのではないか。

ではどうするべきか。まず公的制度をよく知ることだ。日本では民間の生命保険に入らなくても、十分な公的保障を受けられる。自分を救うのは、他人の甘い言葉ではなく、自ら得た知識である。

週刊東洋経済編集部
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