日本人には理解しづらい宗教文化の常識を学ぼう。
「宗教文化を学ぶことは、日本のビジネスパーソンにとって欠かせないリスク管理だ」
そう語るのは国学院大学名誉教授で宗教情報リサーチセンター長の井上順孝氏。今や日本のビジネスパーソンは外国人との取引が日常化している。日本に来る外国人は増え、アジアやアフリカなど出身地域も多様化している。宗教への理解が不十分だと、ビジネスで思わぬ損失を出しかねない。
例えば、イスラム教徒の多いインドネシアで豚の酵素を使った食品を製造・販売し、生産停止や商品回収に追い込まれたケース(イスラム教徒は豚肉を食べてはならない)や、ゲームソフトで、イスラム教の聖典コーランの表現が含まれていたために、冒涜と受け取られる可能性があるとして、発売が延期になり当該部分の修正を迫られたケースがある。
また最近は、外国人の部下を持つ日本人ビジネスパーソンも増えている。宗教をよく理解していないとコミュニケーションがうまくいかず、成果を出せなかったり、辞められたりしてしまう。
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