投資先の評判がガタ落ち、ソフトバンクに新たな試練 「ウィーワーク」運営企業が上場計画を撤回

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約1兆円を投資したシェアオフィスのウィーワーク。上場撤回の影響は甚大だ。

自動車から金融まで分野を問わず巨大ファンドで投資を続けるソフトバンクグループ。ウィーワークも「AI群戦略」の一角に位置づけられているが…(撮影:尾形文繁)

これがソフトバンクグループ(SBG)の苦難の始まりとなるかもしれない。9月30日、シェアオフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニー(ウィー)が、上場計画を撤回すると発表した。

SBGは、本体や100%子会社、SBG傘下の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(SVF)、SBGとSVFの折半出資会社が、ウィーに累計約100億ドルを出資している。今年1月にもSBGの100%子会社が追加出資を行い、この時点で、ウィーの企業価値は470億ドルとされた。

ウィーの上場目論見書は8月14日に公表され、翌月に米ナスダック市場へ上場する予定だった。ところが、上場が間近に迫る中でシナリオは大きく崩れた。「ビジネスモデルが過大評価されている」「企業価値は150億ドル程度ではないか」との見方が高まってきたからだ。また、アダム・ニューマンCEOの保有する物件をウィーが借りているなどの事実も発覚し、上場直前にウィーの評判はガタ落ちとなった。

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