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ファシズム誕生から100年、日本の認識の甘さを憂う 「ナチスに学ぼう」発言と首相の無関心

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首相ですら不勉強・無関心を露呈する日本の、ファシズムに対する認識はおそろしく甘い。

同盟を結んだファシズム創始者ムッソリーニ(右)とヒトラー(Photoshot/アフロ)

日本ではほとんど注目されなかったが、3月14日、イタリア出身のタヤーニ欧州連合(EU)欧州議会議長が同国のかつての独裁者ムッソリーニを評価するような発言をして批判を受け、「全体主義を正当化する意図はなかった」と謝罪する声明を出した。

タヤーニ氏は前日、イタリアのラジオ番組で、ムッソリーニについて「わが国のインフラ整備など、よいこともやった」と述べたのだ。

そのムッソリーニは100年前のちょうど今頃、弱冠35歳。ミラノで主に自らと同じ境遇の復員軍人に呼びかけて立ち上げた政治集団「戦闘ファッショ(同盟)」が、勢力拡大を目指して精力的に活動を繰り広げていた。

イタリア社会党の有力な活動家であったムッソリーニが第1次世界大戦への参戦の是非をめぐって党内で対立し、離党、除名を経て戦闘ファッショを結成したのが1919年3月23日。その後、20年以上にわたってヨーロッパ、そして世界を戦火に巻き込むことになるファシズムの誕生日である。

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