悪質コンサルタントに付け込まれないための重要な点は2つある。
第一に工事会社の選定を他人任せにしないこと。これは相手が設計コンサルタントでも、管理会社でも同じだ。悪質コンサルは、業者選定の権利や情報を売り買いすることで利益を得ている。発注を他人に任せるのは、その業者選定の権利を譲り渡すも同然なのだ。国土交通省も、管理組合と利益が相反する立場のコンサルは発注に関与させないよう、注意を喚起している。
気をつけなければならないのは、悪質コンサルは、管理組合の理事たちがまるで“自ら選んだ”と思わせるよう、巧みに誘導していく点だ。
「潰れない会社に工事を発注したほうがいいですよね。だったら完工高300億円以上、資本金1億円以上の会社を条件に」とか、「実績のある会社に頼んだほうが安心ですよね。では、直近3年間に50戸以上の大規模修繕元請け工事を20件以上やった業者に」など、入札の条件を厳しくするよう提案する。そうすることで、受注業者はどんどん絞られていく。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら