三井化学|完成車の開発動向をより早くつかむ
成長3領域の1つにモビリティ事業を位置づける三井化学。得意とするプラスチック樹脂のPPコンパウンドの生産能力拡大と並行し、買収による新たな展開も進める。
──化学メーカーの立場で自動車の変化をどうとらえていますか。
プラグインハイブリッド車や電気自動車(EV)、燃料電池車などが次世代車に挙げられるが、いずれも航続距離の課題は軽量化がカギを握る。現在、自動車の重量比でプラスチックは10%。動力源がどう変わろうと樹脂化の流れは続くというのが基本認識だ。
車の技術革新が進む中、センシング(感知)材料や制振、静音化など新たなニーズはいくつもあると見ている。
──軽量化で期待するものは?
PP樹脂に繊維状のガラスを混ぜて強度を高めた当社の「モストロンL」は、金属代替で約3割の軽量化ができるので有効だ。これは2013年から日産自動車のSUV「エクストレイル」のバックドアの部材に採用された。自動車メーカーの反応もよく手応えもあるので、19年に日本と米国に新拠点を設置し、20年に中国拠点も検討している。世界シェアトップクラス(20%超)のPPコンパウンドは20年に欧州に生産拠点を作る。これで従来の北米やアジアに加えて世界中で販売することができる。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら