車載売り上げ「4兆円」へ猛進
1973年の創業以来、ハードディスクドライブ(HDD)用スピンドルモーターなどを軸に急成長してきた日本電産。これまで計60社のM&Aを実施し、年間のモーター生産量は30億個に及ぶ世界最大級の総合モーターメーカーだ。
同社は今、車載用モーターを成長の中心に据えている。車載向けの需要拡大を中心に、売上高は2017年度の約1.5兆円から20年度に2兆円、30年度には10兆円への到達を目指す。自動車向け市場になぜ、ビジネスチャンスを見いだしたのか。永守重信会長兼CEOに聞いた。
──100年に一度ともいわれる自動車業界の変革期を格好の追い風ととらえています。
われわれが車載向けのモーターに参入したのは95年だ。地球環境の問題が叫ばれていて、排ガス規制がどんどん厳しくなる。これからクルマに技術革新がやってくる、電気自動車(EV)の波がやってくると思って参入を決め、00年から出荷を始めた。
車載事業は95年から18年間赤字だった。燃費の改善を日本はハイブリッド車(HV)で、欧州はディーゼル車でクリアしてきたからだ。しかし、ここに来て主要各国による本格的な環境規制が始まっている。当初の見立てよりもだいぶ遅れたが、いよいよEV化の波が押し寄せてきた。われわれはこのチャンスを待ち伏せしていた。
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