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信金 地域密着金融の原点、稚内/桐生 信用金庫の真価が問われる

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金融庁が「リレーションシップバンキング(地域密着型金融)」の強化を掲げる中、限られた営業エリアで活動する協働組織である信用金庫の取り組みが、再注目されている。

稚内信金|「24時間地域に根差してこその地域金融機関だ」

稚内市の本店

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地域に根差した取引で知られるのが、北海道の北端に位置する稚内信用金庫だ。稚内市内に本店を置き、北海道北部を中心に旭川市、札幌市にも支店を構える。

この地域の主力産業は、オホーツク海の天然漁場を主とした漁業だ。とりわけホタテ漁が盛んな稚内市東隣の猿払村は、全国の市町村の所得ランキングで東京・港区や千代田区に次ぐ3位に入る(2017年)。稚内信金にとってホタテの加工・販売企業は重要な融資先だ。

ただ、漁業一本足というわけではない。1977年、国際的な漁業ルールである「200カイリ漁業専管水域」が設定されて水揚げ量が減少し、地元経済が危機に直面した。そのとき動いたのが稚内信金の井須孝誠理事長(当時)だった。

観光を漁業に次ぐ産業に育成しようと、稚内市長と二人三脚で航空路線の誘致を試み、86年、全日本空輸による羽田─稚内間の夏季季節便が就航。観光産業が飛躍するきっかけとなった。これと並行して、稚内信金の融資を得た観光ホテルが整備された。現在では礼文島や利尻島を含む稚内市周辺の観光客は年間52万人を数え、全国的に有名な観光地となっている。

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