三井住友FGが国際規制のバーゼルⅢ後をにらんだ経営に舵を切ろうとしている。太田純グループCFOにその狙いや背景を聞いた。
──今回、事業部門別のリスクアセットやROEを公表した狙いは?
昨年までの経営イシューの1つは、資本の充実だった。バーゼルⅢの最終化案はわれわれの想定の範囲内で、CET1比率(普通株式等Tier1比率)は今年度中に目標値の10%に到達する。2019年度以降、(経営戦略の重点は)資本の余剰をどう使うのかにシフトする。具体的には株主還元の増強が1つ。もう1つは余剰資金を使って成長戦略をどう描いていくか。その意味でROEの向上が重要になる。
──リテール部門は低収益です。
支店のコストなどがかかり、リテールのROEは少し低くなってしまう面がある。われわれは預かり資産をいかに増やしていくかというビジネスモデルに変えた。特に国内はトップラインの収益が今後さほど伸びていかない。コスト構造を抜本的に見直し、安定的に収益が上げられるようなビジネスモデルづくりに取り組んでいる最中だ。
──現行の中期経営計画はROE7~8%が目標です。国内外の同業比で低くないですか。
現中計を作った2年前、「稼ぐ力」は7~8%が精いっぱいと判断した。しかし、ふたを開けると17年度は株式相場や国際事業部門が好調で、信用コストも発生せず、結果として8.8%になった。おそらく欧米投資家の資本コストは7~8%。投資家はもう少し上を期待しており、われわれもこれで満足しているわけではない。
この記事は有料会員限定です
残り 603文字
