延長された通常国会の閉幕を受けて大島理森(ただもり)衆議院議長が発表した所感は、異例と言ってもいいものだった。
「この国会において、①議院内閣制における立法府と行政府の間の基本的な信任関係にかかわる問題や、②国政に対する国民の信頼にかかわる問題が、数多く明らかになりました。これらは、いずれも、民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点から、民主主義の根幹を揺るがす問題であり、行政府・立法府は、共に深刻に自省し、改善を図らねばなりません」
「(1)財務省の森友問題をめぐる決裁文書の改ざん問題や(2)厚生労働省による裁量労働制に関する不適切なデータの提示(3)防衛省の陸上自衛隊の海外派遣部隊の日報に関するずさんな文書管理などの一連の事件はすべて、法律の制定や行政監視における立法府の判断を誤らせるおそれがあるものであり、立法府・行政府相互の緊張関係の上に成り立っている議院内閣制の基本的な前提を揺るがすものであると考えねばなりません」
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