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ライフ #非常時の組織論

上に立つ者が部下の忖度を責めるのは禁物 つねに正しい「任務分析」

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加計学園の学部新設をめぐる「総理のご意向」問題や森友問題における財務省の公文書書き換え事件などから、「忖度(そんたく)」という言葉が頻繁に飛び交っている。

忖度の意味するところは、「他人の気持ちを推し量ること」である。とてもいい言葉なのに、何とも嫌なイメージがついてしまった。

私がこの忖度から想起するのは、米軍が確立したMDMP(ミリタリー・ディシジョン・メーキング・プロセス)と呼ばれる軍事的意思決定法だ。内容は公開されており、誰でも見ることができる。その目的は、部隊を任されている指揮官が、上官から任務を与えられた場合の標準的な手続きを定めることである。

任務達成のための行動方針を決め、その方針に基づいた作戦を計画し、作戦を部下に命じ、部下がそれを正しく実行しているかを監督する。MDMPには、そんな極めて当たり前のことについて、非常に細かく、具体的に書かれている。そして、任務を与えられた者がいちばん最初にするべきことは、ミッション・アナリシス(任務分析)であるとうたっている。

このミッション・アナリシスとは、命じた人の心の内にある真の目的を推察し、いったい何のためにそれを実行するのかを正しく理解することだ。要するに、任務を与えられたら、まずしなければならないことは「忖度」であるといっているのだ。

本欄で以前にも書いたが、私は海上自衛隊の特殊部隊にいたとき、この任務分析(忖度)というものを非常に大切にしていた。特殊部隊はチームとして孤立することが多いし、個人としても孤立し単独で行動しなければならないことが多いからだ。そうなれば、特殊部隊員は意思疎通が取れない状況において、現場で上官の真意に沿う判断をしなければならない。

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