なだれ込む大口マネー
「異常な高騰」「極めて投機的な資産」──。昨年12月、ビットコインの価格が急騰する中、日米の中央銀行総裁がこうした動きを牽制するかのような発言をした。昨年9月には、欧州中央銀行の副総裁はビットコインについて、「オランダで17世紀にバブルを引き起こしたチューリップのようなもの」と切って捨てた。だが、以後も乱高下を繰り返しながら、ビットコインの時価総額は20〜30兆円で推移している。
これが金融業界の秩序を変える大波となるのか。現在のところ、「明らかにバブル」「根拠なき熱狂だ」と、既存金融業界の見解は総じて否定的だ。ただ、金融界からいくつもの発言が飛び出すのは、膨張が続くビットコインをもはや無視できないからだろう。
すでに過激発言を撤回した人物もいる。米JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOだ。昨年9月、「ビットコインは詐欺的で最終的に破滅する」と完全否定し、物議を醸していた。ところが年明けの9日、米テレビのフォックス・ビジネスで「(発言を)後悔している」と述べ、仮想通貨の根幹を支えるブロックチェーン技術を評価した。ただし、「ビットコインには特段の興味がない」とも述べている。
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