大ブームの知られざる実態
2017年の1年間で、仮想通貨の代表格であるビットコイン(BTC)の価格は一時20倍超まで高騰した。足元では各国の規制強化に向けた動きを受けて下落したものの、昨年の上昇相場で売り抜け、仮想通貨長者にのし上がった人もいる。
仮想通貨はその名称に「通貨」という言葉が含まれるが、激しい値動きばかりが注目されており、もはや投資や投機の対象になっている。国内の取引所によれば、利用者は20~40代の男性サラリーマンが多いという。彼らはどのように仮想通貨に投資をしているのか。その実態に迫った。
Case 1. 仮想通貨を始めてすぐに会社を辞めた

「会社は去年10月に辞めました。今は仮想通貨取引が生活の中心になっています」
埼玉県に住む元自動車関連メーカー技術者の中西幸広さん(仮名・29)はそう語る。仮想通貨投資に目覚めたのは昨年6月のこと。興味を持ったきっかけは、IT企業に勤める妻から仮想通貨の話を聞いたことだった。「最初に取引所に入金したのは600万円。思い切った額だけど、いろいろ調べていくうちに『これは儲かる』という予感が強くなった」。
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