フェイスブックが、フェイクニュース問題への対処に戸惑っている。年初に発表した優先表示の方針変更に対しても、世間の風当たりは強い。
巨大なテクノロジー企業が、ある規模を超えた途端、一転して批判の対象になるのは、避けられない運命なのだろうか。
かつてのマイクロソフトやアップル同様、今この困難に直面しているのがソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で不動の地位を築いたフェイスブックだ。最近は同社に対する否定的な記事を目にしない日はないほどだ。
顕著な批判は、同社が図らずもフェイクニュース(偽ニュース)に加担したことに関連している。2016年の米国大統領選挙では、フェイスブック上でトランプ陣営を有利に導く無数のフェイクニュースが拡散された。同社がその事実を認めたのは、すでに勝敗が決まった後だった。多数の優れたエンジニアを抱え、最先端のAI(人工知能)研究を行っているハイテク企業にもかかわらず、なぜ早期に手を打たなかったのか。世間からは厳しい視線が向けられている。
批判を受けて同社は、フェイクニュース問題への対処に乗り出した。昨年末までは、第三者機関を利用して、真偽が疑われる記事に警告アイコンを表示する策が試されていた。ただ同社によると、フェイクニュースの拡散を抑制する十分な効果は得られず、この試みは12月末に終了。代わって、疑わしい記事とともに、事実確認済みの記事を関連記事として表示するなど、試行錯誤している。
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