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出前サービス2強の競争 日本企業への思わぬ影響

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街中の飲食店の料理を自宅や職場に届ける出前サービスが中国で急成長している。爆発的な普及は中国に進出する日系企業にも思わぬ影響を及ぼす。

中国では出前アプリの利用が急拡大している。写真は湖北省襄陽市で配達中の美団外売のドライバー(Imaginechina/時事通信フォト)

中国でまた、無名の巨大ユニコーン企業が誕生した。

10月19日、中国のネット大手テンセント(騰訊)など数社は出前サービス大手の「美団点評」に40億ドルを追加投資した。今回の資金調達により、美団点評の企業価値は300億ドルとなる計算で、伊藤忠商事の時価総額を上回る。

2015年に美団網と大衆点評網との合併でできた同社は、出前サービスを中心に、共同購入(団購)サイトの運営、レストランの評価などを手掛けている。海外ではほとんど無名だが、傘下の美団外売は中国の巨大な出前サービス市場シェアで先頭を走っており、競合の「餓了麼」(お腹が空いたかの意味)と双璧をなしている。

実は、餓了麼は8月24日に業界3位の百度外売を吸収合併し、市場シェアを大幅に伸ばしたばかりだ。買収の軍資金として今年5月に同社筆頭株主のアリババから10億ドルを追加調達した。美団点評の40億ドル増資はその一連の動きに刺激されたものとみられる。

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