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AIビジネスの法的リスク 機械のミスは誰が責任を負う?

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AIをビジネスに活用する際には、技術だけでなく法律の知識も不可欠だ。AIでは人間がある程度の設定を行った後は機械に判断を委ねる部分があるが、現在の法制度は人間が判断し、結果に対しても責任を負うことを前提として組み立てられているからだ。

また、近年のAI活用の主流である機械学習には、AIを賢くするために大量のデータが必要。このデータに関しては個人情報保護や知的財産権をめぐる問題が付きまとう。本稿では、AIを使ったビジネスや業務について、現行法の範囲で論点となりやすいポイントをQ&A形式でまとめた。

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Q1. AIを開発するために、顧客情報をIT会社に提供する必要があります。しかし社内の法務部門は、個人情報の取り扱いとして問題があるのではないかと慎重な姿勢です。どうすれば問題なく提供できますか?

個人情報保護法は個人情報の取り扱いを外部に委託することを認めている。ただし委託元は、委託先に適切な監督をする義務を負う。適切な監督かどうかの判断は主に、(1)適切な委託先を選定している、(2)委託契約を締結している、(3)委託先における個人データ取り扱い状況を把握している──の3点が基準だ。

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