NEC
「大量データが宝の山」は誤解
「今あるデータで、できることはほとんどない」。NECデジタル戦略本部の荒井匡彦シニアマネージャーは実情を明かす。
製造過程で蓄積したデータは大量にあるから、AIにディープラーニングさせれば何かできるだろう──。そんな漠然とした問い合わせが多い。が、何をしたいのかを詰めていくと、「宝の山」と会社側が思い込んでいた大量のデータが、実はそうではなかったのだと判明する。
AIで解決したい課題があいまい
「AIでどんな経営課題を解決したいのか」を詰めていくと、「そこまで考えていませんでした」という顧客も多い。「無理やりAIを使わなくても」という結論にたどり着くことも少なくない。たとえば、不良品をチェックするのに熟練工の経験に頼っているとする。しかしいきなりAIに代替させようと考えるのではなく、まずは熟練工の業務プロセスを細かく分析することのほうが優先すべき課題だったりする。
「問い合わせが100件あるなら40件はデータがそろわず時期尚早。30件は興味本位でAIを試したいだけ」と荒井氏。それでも「腹を割って課題解決の話をするように心掛けている」と前向きだ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら