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調達制度の歪みが兵器の値段を吊り上げる 問題が多すぎる防衛省の調達

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自衛隊(防衛省)の装備品の調達は外国から見れば常軌を逸しており、文民統制を放棄しているとしか思えない。これは防衛省にも責任があるが、軍事に無関心な歴代政権と国会の責任も重い。

文民統制の根幹は、国民の代表である政治家が軍隊(自衛隊)を管理・監督することだ。その最も大切な手段が予算と人事である。人事はともかく、防衛予算のチェックはザルである。特に装備品の調達はほとんどノーチェックだ。

海外の民主国家では、重要な装備品を調達するに際して、(1)新たな調達が必要な理由(目的)、(2)求められる性能のレベル、(3)目的を達成するための必要量(何基・何台が必要か)、(4)調達し戦力配備するまでの期間、(5)総予算の規模(自国で開発が必要ならば開発費も含める)などを、国防省が議会に対し説明する。

これを議会が審議・採決し、初めて予算案が認められ、メーカーと契約して計画が実行される。ところが日本では陸海空の幕僚監部や防衛省の内局では大まかな計画が策定されているが、国会にはほとんど何も知らされていない。

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