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背広組と制服組の対立、防衛省「不信の構造」 内部争いが絶えない国防の砦

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「昨晩の報道に関して、辰己(昌良)総括官とお話をされましたか」

今年3月17日の衆院外務委員会で民進党の寺田学氏は繰り返し「辰己総括官」の名前を挙げて、稲田朋美防衛相にただした。

「昨晩の報道」というのは、NHKが報道した南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されていた陸上自衛隊(陸自)の「日報」の隠蔽疑惑だ。防衛省がこれまで「破棄して存在しない」と説明してきた日報が陸自内部に保管されていたことがわかったものの、統合幕僚監部(統幕)の背広組である防衛官僚の指示により、あらためて廃棄されたというのだ。

昨年8月、横須賀の海自基地を視察した稲田防衛相。ハイヒールでの護衛艦視察が一部で批判された(共同通信)

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名指しされた辰己氏は内部部局(内局=背広組)の課長や報道官を歴任し、現在は統幕総括官として、国会の委員会で稲田防衛相に想定問答を示したり、自ら答弁に立ったりしている。疑惑報道に出てきた「統幕の背広組」にピタリ当てはまる。

辰己氏は寺田氏からの「大臣に何を話したか」との質問に臆することなく「日々、説明しているし、昨晩も話した。何を話したかは差し控えさせていただきたい」と答えた。

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