電通以上の収益力を持つリクルート。だが、その高収益モデルも決して安泰とはいえない。
5月末、首都圏の駅構内のあちこちで「パナソニック」の文字が躍った(上写真)。といっても、単なる壁広告ではない。リクルートの若者向けフリーペーパー『R25』と『L25』のタイアップ版(広告主による広告買い切り版)が発行されたのだ。同誌が柱巻きのラックに設置されると、通勤途中の男女が次々とやってきて抜いていく。
毎週木曜日(買い切り版は月曜日)に発行される『R25』はわずか3日間で、60万部がはける「お化け」雑誌。無料誌にもかかわらず、大手企業を広告ターゲットとした点でも異例といえるが、『R25』の特長はそこにとどまらない。
「読者の多くは通勤途中に『R25』をピックアップする“マイラック”があり、1週間に5日、計10回通り過ぎるたびに自然と目をやる。そこへ広告を入れる効果は大きい」と、同誌の広告販売を手掛けるリクルートと電通の共同出資会社メディア・シェイカーズの笠松良彦社長は力説する。広告主の社名が入った雑誌をラックに並べて設置し、電車内の中吊り広告とも連動――。『R25』が目指すのは屋外も巻き込んだ「巨大メディア」の展開だ。
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