真新しい都心部の物件を買うばかりが不動産投資ではない。地方の古い「ボロ物件」も案件によっては十分に投資対象となりうる。
一昔前の工場を思わせる、すすけた灰色の壁。雨どいがなく屋根の汚れが駐車場の車に降り注ぐ。6戸中、入居者は1世帯だけ……。東京都内の会社に勤める福本正章さん(仮名、以下同じ)が2012年に購入した石川県七尾市の築28年の木造アパートは惨澹(さんたん)たる状況だった。
ほかに購入した物件も地方のボロ物件ばかりだ。中華料理の油が換気口から流れ出し外壁が黒く変色した石川県小松市のアパート、新築時から20年間一度も共用部を掃除しておらず併設のコインランドリーには汚いパンツが捨てられていた神奈川県横須賀市のアパート、階段や共用廊下がさびて朽ちていた栃木県小山市のアパート。入居状況も1~2世帯の物件が大半だった。
「弱点」を潰していけば必ず入居者は現れる
しかし今やどの物件もほぼ満室で平均入居率は9割超。年間2100万円の家賃収入を稼ぎ出す。その経験を「埼玉swallows」というハンドルネームで、ブログやセミナーの場で発信するまでになった。
どうやって汚いボロ物件を安定した収入源に変えたのか。福本さんは「地方のボロ物件には、オーナーがあきらめているだけで、ポテンシャルの高い物件がある」と語る。
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