全国の公共施設や上下水道、道路、橋梁などインフラの老朽化が進んでいる。
2023年には日本全国にある橋長2㍍以上の橋梁の43%、トンネルの34%が建設から50年過ぎる(国土交通省調べ)。日本のインフラは高度成長期、特に前回の東京五輪の前後に整備したものが多い。そうすると、老朽化も同時進行で進むことになる。
現存するインフラを同規模で維持するためには、どれぐらいのコストが必要になるのか。東洋大学の根本祐二経済学部教授は、年に約9兆円と試算する。これは名目の公的固定資本形成の4割弱に相当する。「すべて維持するのは不可能。残すものと残さないものに分け、早めの廃止が必要だ」(根本教授)。
自治体がインフラの 総合管理計画を策定
人口減に直面する中で、自治体が対処に苦慮する施設は多い。全国の自治体が解体除却を望む施設は約1.2万件に上る。これを受けて国は14年度から施設の解体費に充てる除却債の発行を認め、15年度からは施設を集約する費用に充てる最適化事業債も開始。今年度ではそれぞれ480億円、1130億円の事業規模を見込んでいる。
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